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日系企業から日系企業への転職は辞めたほうがいい。

筆者はこれまで何人も会社を辞める人間を見てきた。

外資系金融機関に移ってからは、そのほとんどが、他社からの引き抜きであったり、突然の解雇だ。

外資系金融機関はある種特殊な組織だ。

毎年1月のボーナス支給の時期になると、急に会社に来なくなる人間が出てくるのだ。

別れの挨拶などはない。

送別会なんてのは、ありえないのだ。ついこの前まで一緒に働いていた人間がライバルになることもしょっちゅうだ。

一方で、日系企業では会社を辞める人間の大半が、その会社や組織が嫌になって辞めていく。

仕事自体がつまらないという理由もあるだろうが、それよりも何よりも特定の上司、同僚が肌に合わないというのが主な理由だろう。

日本と言う硬直的で弾力性のない労働市場では、一旦会社に勤めてしまうと、その会社を辞めることのリスクが非常に大きくなるのだ。また、転職した先で成功する可能性は非常に低い。

新卒、生え抜きという言葉があるように、日本では同一の組織で継続して働くことに価値があると思い込まれている。というより、創造性のない仕事であっても経験が長い人間の方が有利なようにそもそも作られているのだ。

日本の会社は、その会社特有のルールが多いのだ。

社内規定などは各社ほぼ同じだろうが、その会社の中だけで至極当たり前に行われている古き慣習とでもいおうか、そういったものが多く存在するのだ。

例えば、レポーティング。

あなたの役職は課長補佐だとしよう。

その部署では、上司には、部長、課長、担当課長、年上の課長補佐がいる。

あるミッションが与えられたとしよう。そしてその方向性についてあなたなりの考えが纏まり、後は部署内の調整だ。

あなたはまず誰に相談するだろうか。

日系大企業であれば、まずは年上の課長補佐にレポートした上で、担当課長、課長、部長の順番にレポーティングしていくのだ。

そしてその際には、関係各部署の課長補佐、課長、部長と円滑に連携していかないといけないのだ。

日系企業から日系企業への転職であれば、その程度のことは身に付けているだろう。

ただ、そこからやっかいなのは、各上司の人柄や性格、好みなどを知らないと、仕事が早く進まないわけだ。

日系企業の40代以上の管理職は、基本的には給料は固定で、利益を稼ぐことへのインセンティブがない。

そうした中で、仕事を進めていくと言うのは実にやっかいなのだ。

彼らは、下の人からの提案を簡単に承認しないのだ。例えそれが素晴らしい提案ですぐに利益を生む可能性が高くとも。

なぜなら、彼らはリスクをとりたくないからだ。失敗すると、次の異動場所がなくなる、もしくは、子会社への出向などになるから。だから、100%に近いレベルで失敗しないと分かってから承認するのだ。

合理的であるだけでは仕事は進まない。リスクをとらない上司に媚を売って初めて仕事が出来るのだ。

そのためには、上司とある程度時間をかけて信頼関係を深める必要があるし、飲み会やゴルフなどにもお供しないといけないのだ。

日系企業で新卒、生え抜きが出世していくのには理由がある。新卒、生え抜きであれば、社内の人間関係や組織運営を熟知しているからだ。

彼らは他社ではまったく使い物にならないが、その会社では仕事を上手く進めることが出来る。

一方で中途入社組は、転職先組織で出世するのは非常に難しい。

仕事のやり方が、会社によって全く違うからだ。上手く対応できれば良いが、一度身についた仕事の仕方は変えるのが難しい。

違う方法で仕事をする人間を、新卒、生え抜きの連中は、仕事が出来ない人間と考えてしまう。彼らは、他社の人間がどういった仕事の進め方をしているのか知らないのだ。

独自のルールが存在する日系企業へ転職をしてもその先で成功するのは非常に難しい。
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by: * 2012/06/30 16:01 * [ 編集] | page top↑

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